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株式会社リレイス
DX

dx 戦略とは?成功までのプロセスをわかりやすく解説

dx 戦略とは?成功までのプロセスをわかりやすく解説

企業が進化するデジタル技術に対応し、新たなビジネスチャンスを創出するためには、DX戦略が重要です。

本記事では、DX戦略について以下の内容を解説します。

  • DX戦略の概要について
  • DXを推進するためのプロセス
  • DXを成功させるポイント

また、DXのイメージが掴みやすいように事例も紹介しますので、貴社のDX戦略を立てる参考にしてください。

DX戦略(戦術)とは

まず、DXとは「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の省略表記です。

定義を簡単に説明すると、「進化するデジタル技術に対応して、製品やサービス・ビジネスモデルを変革すること」です。

これまでの業務そのものや、以下を見直し・変革し、他の競合企業との優位性を確立します。

  • 組織
  • プロセス
  • 企業文化
  • 企業風土

そして、戦略は「総合的かつ長期的な計画」と定義されます。

つまり、DX戦略とは「進化するデジタル技術を用いて変革するための長期的な計画」ということです。

DXとデジタルイノベーションの違い

DXと似た言葉に、「デジタルイノベーション」があります。

DXとデジタルイノベーションは、「デジタル技術を利用するという点では同じ」です。

そのため、似たような意味で使われますが、厳密には異なります。

DXはデジタル技術を利用して「既存のものをより良いものへ変革する」。

一方で、デジタルイノベーションは、デジタル技術で「新たなものを創造すること」です。

混同しやすい言葉なので、違いは明確に理解しましょう。

DX戦略が必要である理由

DX戦略が必要である理由は、主に以下の3つがあります。

  • 国が示唆した2025年の崖を乗り越えるため
  • 各部門の業務を効率化して人材リソースを活用するため
  • 多様化する市場のニーズに対応するため

詳しく説明します。

国が示唆した2025年の崖を乗り越えるため

まず、DX戦略は経済産業省の「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」で示唆された、「2025年の壁」を乗り越えるために必要とされています。

同資料では、DXをしないまま既存システムの問題を抱えていると、「2025年以降、最大で年間12兆円の損害を生む可能性がある」ことが危惧されています。

そして、この損害をいかに抑えられるかという問題が「2025年の壁」です。

また、既存システムの問題とは主に以下の通りです。

  • 事業部門ごとにシステム構築されていて社内全体でのデータ活用ができない
  • システムの維持管理費が高額化する
  • サイバーセキュリティや事故・災害によるシステムトラブルのリスク

これらの問題が解決されないままだと、2025年以降に大きな損害が生まれるかもしれません。

もちろん、多くの経営者はDXの必要性を理解しています。

しかし、業務自体の見直しを求められることになるため、現場サイドの抵抗が大きいのが実情です。

そのため、DX戦略をいかに実行するかが課題となっています。

各部門の業務を効率化して人材リソースを活用するため

2つ目に挙げる理由は、「各部門の業務を効率化して人材リソースを活用するため」です。

レガシーシステム(※1)の利用を続けた場合、運用や保守にIT人材が割かれてしまいます。

IT人材が不足している中で、必要以上のリソース消費を避けることは大切です。

また、レガシーシステムのブラックボックス化(※2)によりデータが活用できず、業務の非効率にもつながります。

そこでDXによってレガシーシステムの問題を解決すれば、IT人材の浪費をなくし、業務を効率化できます。

結果、レガシーシステムよりも社内リソースに余裕が生まれ、有効活用できるでしょう。

多様化する市場のニーズに対応するため

多様化・複雑化する市場のニーズに応える」ためにも、DX戦略は重要視されます。

例えば、レガシーシステムでは「保守・運用」にIT人材のリソースが割かれます。

しかし、多くの事業者がそのシステムの保守・運用の継承は困難であるという実情が問題です。

そのため、レガシーシステムから脱却できず、IT人材のリソースが利用できません。

システム運用に際しリソースの余裕がないと、多様化するニーズに対応しながら競争領域へのシフトは難しくなるでしょう。

今後のビジネスにおいて、消費者のニーズへ柔軟な対応をするために、DXの推進は有益性があります。

DX戦略を推進するプロセス

DX戦略を進めるにあたり、必要なプロセスを確認します。

  1. 経営戦略・ビジョンを明確にする
  2. DX推進のために体制を整備する
  3. 投資の意思決定を行う
  4. DXで実現すべきものを明確にする

①経営戦略・ビジョンを明確にする

まず、経営戦略やビジョンを明確にします。

想定されるデジタル・ディスラプションを念頭におき、データとデジタル技術で何を生み出すかを考えてください。

デジタル・ディスラプションとは「デジタルによる破壊」という意味。デジタル企業が市場に参入したことにより、既存企業が撤退を余儀なくされる事例を指します。

具体的には、以下2つのポイントを明確にしてください。

  • 事業分野
  • 新たな価値

デジタル技術をもって市場に参入するディスプラスター(破壊者)となり、新たなビジネスモデルを構築します。

その結果、従来型のビジネスモデルに風穴を開けられ既存企業に打撃を与えられます。

ただ、その逆パターンも当然リスクとしてありますし、デジタル技術は必ずしも成功するものではありません。

例えば、Apple社は2019年6月に複雑化したiTunesアプリを廃止し、3つのアプリへ分割を決定。

その中で、Spotifyが無料サービスを含めたDXを推進したことにより、有料サービスのみのiTunesは衰退します。

Apple Musicのユーザー数が6,000万人以上(2019年6月時点)に対し、Spotifyは2億4,800万人(2019年12月時点)という大きな差でした。

したがって、多様化するニーズに対応できるDX戦略が大切であるといえるでしょう。

経営トップもコミットすること

DXを推進するにあたり、経営トップ自らが強いコミットメントを持つことが求められます。

業務全体を変革させるDXは、現場サイドの抵抗が大きい可能性もあります。

社内の抵抗が大きい場合に、トップがDX戦略にコミットしていないと断固とした意思決定ができません。

DXを推進するために、トップが戦略を理解しリーダーシップを発揮する必要があります。

②DX推進のために体制を整備する

経営層は、各事業部門が経営戦略やビジョンに対して挑戦できる環境を整えましょう。

主に、以下3つの体制を整えることが大切です。

  • マインドセット
  • 推進・サポート体制
  • 人材

仮説検証の繰り返しプロセス(PDCA)を確立して、積極的に挑戦を行う体制がマインドセットです。

そして、経営戦略やビジョン実現のために社内のデータやデジタル技術を活用して、推進・サポートする体制を整えましょう。

DX推進部門には、デジタル技術やデータ活用に精通した人材を確保・育成します。

これら3つの体制を整えて、DX推進に臨みます。

③投資の意思決定を行う

続いて、投資の意思決定をします。

DXの投資には、以下を考慮した上での判断が必要です。

  • コストのみではなくビジネスに与えるインパクトを勘定して判断する
  • 定量的なリターンや確度を求めすぎて挑戦を阻害していないか
  • 投資・DXをしないことでデジタル化するマーケットから排除されるリスクを考えているか

DX戦略がビジネスに与えるインパクトを考慮して、投資の可否を決めましょう。

定量的なリターンや確実性を求めすぎず、挑戦できる体制を整えることが大切です。

また、「2025年の壁」で発表されている通り、DXをしないことによる企業の損害は大きいです。

投資・DXをせずにマーケットから排除されるリスクを考えた上で、投資の意思決定をしてください。

④DXで実現すべきものを明確にする

最後に、DXで実現すべきものを明確にします。

中でも、実現するビジネスモデルの変革において、経営方針の転換やグローバル展開等への迅速な対応は非常に重要なポイントです。

例えば、変化する市場に対して素早く対応し、方針を決定して推し進める場合には具体的なビジョン・目標が求められます。

不明瞭なままDX化を推し進めてしまうと、失敗に終わるリスクをはらみます。

DX戦略を成功させるポイントを押さえながら、実現するべきものを明確化しましょう。

DX戦略を成功させるポイント

DX戦略を成功させるポイントを、以下3つにまとめました。

  • スモールスタートを意識
  • 一貫性のあるシステム構築
  • ステークホルダーの理解を得る

それぞれ詳しく解説します。

スモールスタートを意識

DX戦略は、業務全体を大きく変革する可能性があるため、まずはスモールスタートを意識します。

小規模な部門からITシステムを導入するといった、「段階的にDXに取り組めば現場の混乱を最小限」にできます。

最初から大きなシステムを導入すると、トラブルが起こった際のリスクも大きいです。

結果、既存業務が滞ってしまうかもしれません。

そのため、最初は影響の少ない部門で小規模のDXから始めると良いでしょう。

一貫性のあるシステム構築

DXでは、「企業全体で一貫性のあるシステム構築」が重要です。

既存システムは、部門ごとに構築されたことによるブラックボックス化が問題となっています。

旧システムの老朽化・複雑化に際し、部門ごとに保持・運用しなくてはならないため、多額のコストがかかっていました。

一貫したシステムであれば、部門ごとの対応が減るためコスト削減になります。

また、データの連携ができずに企業全体で有効活用できないという点も課題の1つです。

DX推進後のシステムではデータをスムーズに使用できるように、一貫性のある構築が求められます。

ステークホルダーの理解を得る

DX推進は、ステークホルダーの理解が重要です。

ステークホルダーとは、主に以下の関係者を指します。

  • 株主
  • 経営者
  • 従業員
  • 顧客
  • 取引先

他にも、金融機関や行政機関など企業の利害関係者が含まれます。

DXは、ビジネスモデルの抜本的な変革を行うため、ステークホルダーへの影響が大きいです。

そのため、「社内外に向けてDX戦略を発信して理解を得る」必要があります。

また、日本におけるDXの停滞要因は、「各ステークホルダー間の対話不足」という指摘もあるのが実情です。

戦略を共有すれば、ステークホルダー全員が同じ目標に向けて、プロセスを遂行できます。

DX戦略の成功事例

DX戦略の成功事例を、以下の3つピックアップしました。

  • カインズのDX事例
  • 旭グループのDX事例
  • AmazonのDX事例

それぞれの事例から成功のポイントを推察し、DXの戦略に役立ててください。

カインズのDX事例

全国にホームセンターチェーンを展開するカインズは、2019年7月にDX戦略のためのデジタル戦略本部を設立しました。

戦略には、以下4つの目標を掲げています。

  • 探しているものが見つからないという煩わしさを解消する「ストレスフリー」
  • 顧客一人ひとりに合わせた提案を行う「パーソナライズ」
  • 顧客や地域とつながる「コミュニティー」
  • 暮らしが豊かになるアイデアを提供する「エモーショナル」

目標実現のために、以下のような取り組みを行いました。

取り組み 詳細 効果
Find in CAINZ 商品名・キーワードなどを入力すれば売り場や在庫数などが画面に表示される機能 頻繁にシフトに入らないアルバイトでも簡単に在庫の把握ができる
CAINZ PickUp Locker 商品の取り置きを依頼すれば自分の好きなタイミングでロッカーから受け取れるシステム 買うものが決まっている顧客のストレスを軽減できる
デジタルサイネージ 商品を検索すると売り場までのルートが表示されるシステム 「商品がどこにあるか」という問い合わせが10~20%減少した

従業員や顧客の「便利さ」を考えて実現されたDX事例です。

アサヒグループのDX事例

酒類・飲料事業を手掛けるアサヒグループでは、DX戦略として「新たなオペレーションモデルの構築」を掲げています。

主なDXは、「オペレーティングモデルの変革」と「データを活用したデジタルマーケティング」です。

オペレーティングモデルの変革では、新しい働き方である「リモートスタイル」を推進しています。

一例では、「リモートスタイル」の構築に向けて、工場における遠隔監視の検証を開始しました。

データを活用したデジタルマーケティングは、消費者とのタッチポイントのデジタル化を進めるなどで販売力の強化に繋げています。

AmazonのDX事例

巨大なECプラットフォームを運営しているAmazonは、以下3つをDX化しました。

事例 詳細
行動 ECサイトの構築によりユーザーが買い物に行く「行動」をデジタル化
知識・経験 ユーザーの購入履歴から推薦商品を表示
店員の「知識」や「経験」から生み出されたものをデジタル化
モノ 動画配信によりブルーレイディスクやDVDなどの「モノ」をデジタル化

特に、ECサイトの構築によって買い物がデジタル化されたことは、シアーズやトイザらスなど米国の大手小売業が破綻した一因であるとも言われています。

ユーザーの便利さを提供するDX化が、大幅に成功した有名な事例です。

まとめ

本記事では、DX戦略についての概要や推進するプロセスを説明しました。

DXの推進は、経済産業省が発表した「2025年の壁」を乗り越えるために重要です。

また、業務の効率化や顧客のニーズへの対応にもつながります

プロセスや成功させるポイントを参考に、DX戦略を検討してください。