SPAを使用したWebサイトは「視覚的な使いやすさがある」ため、上質なUXを提供できます。さらに、Webページ制作時の作業工数も減らせるため、開発の際には検討したい技術です。

本記事では、SPA開発の特徴や活用例について解説します。開発をスムーズにするフレームワークも紹介しているので、参考にしてください。

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SPA開発とは

SPAは、Webアプリケーションの構成方法です。正式名称は「Single Page Application(シングルページアプリケーション)」といいます。

「シングルページ」という言葉の通り、「他のページへ移動せずにコンテンツの切り替えができる技術」を指します。

従来のWebページは、切り替え時にページ全体が書き換わっていました。しかし、SPAでは、JavaScriptでページ内のHTMLを差し替える技術により、コンテンツの切り替えを可能にしています。

SPAで構成されたWebページなら、「ブラウザの動きに縛られないUIの実現やパフォーマンスの向上」につながり、ユーザーのストレスを軽減できます。

SPA開発のメリット

SPA開発のメリットを3つ解説します。

  • UXを向上させる
  • ページ遷移の離脱を防げる
  • Webページのコーディングが楽になる

UXを向上させる

SPAを使ったコンテンツの開発は、UXを向上します。UXとは「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略語で、「ユーザーが製品やサービスから得られる体験」という意味です。

UXが向上すれば、ユーザーにとって価値の高い体験を届けられます。

具体的にSPAを使ったコンテンツでは、下記のようなUXを提供できます。

  • 音楽を聴きながらWebサイトが閲覧できる
  • SNSのプッシュ通知を提示できる
  • 滑らかなアニメーションを用いたページ遷移

SPAを使ったコンテンツは、「視覚的に使いやすい」という要素が大きいです。結果、ユーザーにとってストレスフリーなUXが届けられます。

ページ遷移の離脱を防げる

SPAはページ遷移の読み込みがないため、コンテンツからの離脱を防げます。ユーザー目線では画面遷移があるものの、実際には画面の書き換えで表示するため、切り替え速度の遅さによるストレスはありません。

そのため、「従来のWebサイトよりも読み込み時間が短縮」され、ページ遷移による離脱が防げます。

結果、Webサイトが「見にくい・使いづらい」などの理由で、コンテンツをしっかり見てもらえないという心配がなくなります。

Webページのコーディングが楽になる

SPAは、Webページのコーディングを快適にします。コーディングとは、Webページ制作時に「プログラミングコードを記述する作業」です。

SPAを使ったWebページは、変更部分のみの書き換えをすればいいため、必要最低限のデータ取得で済みます。結果、HTMLのコーディング作業を大幅に削減できます。

SPA開発のデメリット

続いて、SPA開発のデメリットも確認しましょう。

  • 初期読み込みに時間がかかる
  • 実装コストが通常よりも高い

初期読み込みに時間がかかる

SPAは、初期読み込みに時間が掛かります。メリットであるWebページやコンテンツの切り替え速度を上げるために、「初期アクセス時にすべての情報を読み込む」からです。

従来のWebページは、サーバー側でHTMLを生成していました。しかし、SPAで作ったWebページはブラウザ側でHTMLを生成するため、初期読み込みに時間がかかってしまいます。

デメリットの対策として、「SSR(サーバー側でHTMLを生成する技術)の導入で高速化」できます。しかし、実装コストがかかるため、導入の際には十分な検討が必要です。

実装コストが通常よりも高い

SPAのWebサイトでは、「本来ならブラウザに任せていた処理をプログラム実装」しなくてはいけません。そのため、従来のWebサイトよりも実装コストは高いです。

そして、アプリケーションの要件に合わせて独自のプログラムを実装する部分もあります。さらに、SPAは比較的新しい技術ということもあり、技術者が少ない点もコストが高くなる要因です。

SPA開発を始める際には、アプリケーションに必要なプログラムや技術者の確保、開発工数などを整理して、予算内に収まるかを確認しましょう。

SPA開発のフレームワーク

SPA開発は、「フロントエンドのJavaScript(ジャバスクリプト)で実現」します。そして、フロントエンドの作業効率を上げるためのフレームワークがあります。

オープンソースで提供されている代表的なフレームワークを紹介するので、参考にしてください。

フレームワーク 特徴
React(リアクト) Facebook主導のフレームワークUIデザインの知識がなくても最先端のフロントエンドが作れるスマホアプリにも拡張できる
Vue.js(ヴュー・ジェイエス) シンプルなフレームワークで使いやすい日本語のドキュメントが充実している学習コストが低いため小規模開発向き
Angluar(アンギュラー) Google主導のフレームワーク動作端末を考慮する必要がなく汎用性が高い機能が多いため大規模開発に向いている
Svelte(スヴェルト) 実行時のファイルサイズが小さいため高いパフォーマンスが出るコードの記述量が少ないコンパイル時に値が変化する可能性を把握しているため仮想DOMが不要

フレームワークによって、搭載されている機能の違いや開発規模の向き不向きがあります。それぞれの特徴を理解して、開発するアプリケーションに最適なフレームワークを選んでください。

SPA開発を採用すべきケース|活用例を解説

実際にSPAで開発した活用例を見て、どのようなケースで活用すべきかの参考にしてください。

代表的な例として、Googleマップを取り上げます。

Googleマップは、「行きたい場所への経路や周辺スポットの検索などができる地図情報アプリ」です。世界中の地図情報を提供するため、ひとつのページですべてのデータを表示するのは技術的に相当難しいといえます。

しかし、経路や周辺スポットを検索するたびに別ページに遷移すると、ユーザーにとって使いにくくストレスを感じてしまうかもしれません。

そのため、Googleマップでは、SPAを用いて一部コンテンツにおける更新時にページ全体の再読み込みをせずに、1つのページでデータを表示できるようにしました。

結果、高品質なUXの提供に成功して、利用者の多いサービスになっています。

Googleマップのように、SPAを活用して「便利な機能を快適に利用できるサービス」に仕上げれば、満足度の高いUXを届けられるはずです。

まとめ

SPA開発は、UXの向上と共に、作業工数の削減やWebページからの離脱も防げるため、「ユーザーと企業の両者にとってメリットがある手法」です。

一方、従来の開発よりも実装コストが高いため、導入の際には予算面をクリアする必要があるでしょう。

Webページの使いづらさが原因で、サービスの中身を知ってもらう前にユーザーが離脱しないよう、SPAの導入を検討してください。