アプリ開発に興味がある方は多いと思いますが、どのような言語を使えば良いのか迷っている方もいるでしょう。 アプリ開発には、さまざまな言語があり、それぞれにメリットやデメリットがあります。

また、開発の種類や対象のOSによって使用する言語や開発手法が異なるため、明確にする必要があります。そこで、この記事では、アプリ開発に使われる言語の種類と特徴についてわかりやすく紹介します。

この記事を読み終えると、言語の種類と特徴を理解でき、目的や要件に合わせて最適な言語を選べます。さらに、AI機能のアプリ開発や、安定した開発で検討したい外注の利用についてもぜひ参考にしてください。

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アプリの種類と特徴

基本的なアプリの種類は、以下の3つがあります。

アプリの種類 特徴
Webアプリ インストールや更新が不要で、どんな端末でも同じように動作する。開発コストが低く、手軽に作成できるが、ユーザー体験や機能性に制限がある。
ネイティブアプリ 端末の機能を最大限に活用でき、高い性能や快適な操作感を提供する。オフライン利用も可能だが、インストールや更新が必要で、開発コストが高い。
ハイブリッドアプリ Webアプリとネイティブアプリの中間的なアプリで、オフライン利用も可能な場合がある。開発コストは低く、一部の端末機能を活用できるが、表示速度や操作感に制限がある。

まずは、それぞれのアプリの種類と特徴について、それぞれ解説します。

Webアプリの特徴

Webアプリとは、インターネット上にあるWebサイトのように、ブラウザで表示されるアプリです。インストールや更新が不要で、どんな端末でも同じように動作します。

また、開発コストや運用コストが低く、手軽に作成できる反面、ユーザー体験や機能性に制限があるという特徴もあります。ただし、後述するネイティブアプリに比べて機能や性能が利用できる端末によって変化する点に注意が必要です。

Webアプリのメリット・デメリット

メリット デメリット
インストールや更新が不要 オフラインで利用できない
端末の種類やOSに依存しない 端末のカメラやGPSなどの機能に制限がある
開発コストが低い 表示速度や操作感が遅い

ネイティブアプリの特徴

ネイティブアプリとは、端末にインストールして利用するアプリのことです。モバイル端末の機能を最大限に活用でき、高い機能性や操作感を味わえてもらえます。

また、ユーザーの体験をサポートする効果が高く、端末に施されたセキュリティや安全性も高い反面、開発や運用に時間や費用がかかり、ユーザーの維持も難しいという特徴があります。

加えて、更新が必要となり、端末の種類やOSによって開発コストが高くなる場合もあるでしょう。

ネイティブアプリのメリット・デメリット

メリット デメリット
一部オフラインで利用できる インストールや更新が必要
端末の機能を最大限に活用できる 端末の種類やOSに依存する
表示速度や操作感が高い 開発コストが高い

ハイブリッドアプリの特徴

ハイブリッドアプリとは、Webアプリとネイティブアプリの中間的なアプリを指します。Webアプリをネイティブアプリのようにインストールして利用することで、両者のメリットを兼ね備えます。

そのため、ユーザーはWebアプリの使い勝手とネイティブアプリの優れた機能を同時に享受できます。加えて、ハイブリッドアプリは様々なプラットフォームで動作するため、開発者にとっても効率的で便利な選択肢となるでしょう。

ただし、Webアプリとネイティブアプリの両方のデメリットも抱える場合があるため、マッチしている開発要件であるかを慎重に判断する必要もあります。

ハイブリッドアプリのメリット・デメリット

メリット デメリット
オフラインで利用できる場合もある インストールや更新が必要
端末の機能を一部活用できる場合もある 端末の機能に制限がある場合もある
開発コストが低い場合もある 表示速度や操作感が低い場合もある

Webアプリで使われる言語

Webアプリで使われる言語には様々な種類がありますが、大きく分けてフロントエンド(ユーザーが直接見たり操作したりする部分)とバックエンド(サーバーやデータベースなどの裏側で動く部分)の2つに分類できます。

開発においては、それぞれの役割や特徴に合わせて、適切な言語を選択する必要があります。そのため、ここからは、Webアプリで使われる言語を以下に分けて解説します。

  1. フロントエンド
  2. バックエンド

フロントエンド

フロントエンドでは、主にHTML/CSSとJavaScriptという2つの言語が使われます。

  1. HTML/CSS
  2. JavaScript

HTML/CSS

まず、HTML/CSSは、Webページの構造や見た目を定義するための言語です。普段から私たちが見ているWebページや、アプリの見た目は基本的にこの言語で作られます。

言語 特徴
HTML Webページの要素や内容をタグという単位で表現する
CSS HTMLで定義された要素に色やサイズなどのスタイルを適用する

HTML/CSSは、プログラミング言語というよりはマークアップ言語と呼ばれることが多く、比較的簡単に学べるという利点があります。

JavaScript

一方、JavaScriptは、Webページに動きやインタラクティブ性を加えるための言語です。例えば、ボタンをクリックしたらメニューが開いたり、入力した文字に応じて候補が表示されたりするような機能は、JavaScriptで実現しています。

また、JavaScriptは多くのライブラリやフレームワークが存在し、様々な用途やシーンに対応できる柔軟性があります。例えば、ReactやVue.jsといったフレームワークを使えば、高度なユーザーインターフェースを効率的に開発できるでしょう。

バックエンド

次に、バックエンドでは、以下の5つの言語がよく選ばれます。

  1. Python
  2. PHP
  3. Ruby
  4. Java
  5. Go言語

それぞれの言語には特徴やメリット・デメリットがありますが、一概にどれが最適かということは決められません。開発者のスキルや好みやプロジェクトの要件に応じて、最適な言語を選択しましょう。

Python

よく挙げられるバックエンドの開発言語が、Pythonです。シンプルで読みやすい文法や、豊富なライブラリやフレームワークなどが特徴の言語です。

例えば、DjangoやFlaskといったフレームワークを使えば、高品質なWebアプリを迅速に開発できます。また、Pythonはデータ分析や機械学習などの分野でも活躍しており、Webアプリと連携することで、高度な機能やサービスを提供できます。

PHP

次に、PHPはWeb開発に特化した言語と言えるほどポピュラーであり、多くのWebサーバーでサポートされています。例えば、WordPressやLaravelといったフレームワークで、ブログやECサイトなどの多種多様なWebアプリを開発できるでしょう。

また、PHPは比較的簡単に学べる言語であり、導入ハードルが低いことで急なトラブルへの対処も行いやすい言語です。そのため、アプリ開発の言語としては多く利用されます。

Ruby

先述したPythonと並んでよく使われる言語として、Rubyも挙げられます。Pythonに負けないほどのライブラリやフレームワークが用意されつつ、多彩なWebアプリを開発できる言語です。

なかでも、Ruby on Railsというフレームワークを使えば、コードの量を減らしながら高品質なWebアプリを開発できます。また、Rubyも多くの情報が飛び交うほどコミュニティも活発であり、トラブルへの対処もしやすく手厚いサポートを受けられます。

Java

Javaは、Webアプリのバックエンドにおいて広く使われているプログラミング言語です。高速で安定した動作に加えて、高いセキュリティや移植性の高さが評価されています。

Spring BootやStrutsといったフレームワークを使えば、大規模で複雑なWebアプリを開発できるでしょう。また、Javaは業界標準として多くの企業で採用されており、複雑な要件にも対応しやすいのも利点です。

Go言語

最後に紹介するGo言語は、Googleが開発した言語であり、フレームワークを使えば、高速でスケーラブルなWebアプリを開発できます。また、Go言語はクロスコンパイルが容易であり、様々な環境で動作させることも可能です。

こうした特徴から、大規模なシステムの開発や、マイクロサービスの構築、ネットワークプログラミングなど、様々な用途で利用されています。

ネイティブアプリで使われる言語

ネイティブアプリで使われる言語は、主にデバイスやプラットフォームによって異なります。代表的な例を挙げると、以下のようになります。

デバイス/プラットフォーム 使用される言語
Windows C言語, C#, C++, Visual Basic.NET
Mac Objective-C, Swift
Windows/Macのどちらも Java
iOS Swift, Objective-C
Android Java, Kotlin
iOS/Androidのどちらも React Native, Flutter

それぞれの言語は、それぞれのデバイスやプラットフォームの開発環境やフレームワークと連携して、ネイティブアプリの開発に利用できます。

ただし、異なるデバイスやプラットフォームに最適化された言語も含まれます。そのため、高いパフォーマンスや機能性を実現したい場合は、それぞれの環境に合わせた開発が必要です。

そこで、ここからは以下に分けてネイティブアプリで使われる言語を解説します。

  1. デスクトップアプリ
  2. スマホアプリ

デスクトップアプリ

まず、デスクトップアプリとして、ネイティブアプリを開発する際に利用できる言語を、以下に分けて見ていきましょう。

  1. Windows
  2. Mac
  3. Windows/Macの両方に対応

Windows

開発言語 言語の説明 Windowsでの役割
C言語 システムに近い操作が可能で、プログラミング言語の中核をなす言語。 システムレベルやハードウェア近くで動作するアプリケーション開発に使用される。
C# .NETフレームワーク専用に設計されたオブジェクト指向のプログラミング言語。 Windows FormsやWPFアプリケーション開発に広く使われる。
C++ 広範なアプリケーションに対応可能でパフォーマンスが要求されるプログラミング言語。 Win32 APIやMFCを通じたアプリケーションの開発、UWPアプリの開発に利用される。
Visual Basic .NET 利用しやすく、オブジェクト指向の機能を持つプログラミング言語。.NETフレームワークで使用される。 主にWindows Formsアプリケーション開発に使用される。

Mac

開発言語 言語の説明 Macでの役割
Swift Appleによって開発されたモダンなプログラミング言語で、安全性と速度に重点を置いている。 macOSアプリケーション開発のための主要な言語であり、CocoaおよびCocoa Touchフレームワークと連携する。
Objective-C 長年にわたりAppleのOSに使われる主なプログラミング言語だった。 Swiftに取って代わられるまで、macOSアプリケーション開発の標準言語。古いコードのメンテナンスや更新においては、まだ使われることがある。

Windows/Macの両方に対応

Windows/Macの両方に対応している開発言語には、「Java」が挙げられます。Javaは、プラットフォームに依存しないオブジェクト指向のプログラミング言語です。

WindowsおよびMacでは、クロスプラットフォームのデスクトップアプリケーションの開発に利用されます。

また、Windowsに限り、エンタープライズレベルのアプリケーションやAndroidアプリの開発にも向いているでしょう。ただし、ネイティブなMacアプリケーション開発には一般的にSwiftやObjective-Cが推奨されています。

開発言語 言語の説明 Windowsでの役割 Macでの役割
Java プラットフォームに依存しないオブジェクト指向のプログラミング言語。 クロスプラットフォームのデスクトップアプリケーションの開発に利用される。エンタープライズレベルのアプリケーションやAndroidアプリの開発にも使用される。 クロスプラットフォームのデスクトップアプリケーション開発に利用される。しかし、ネイティブなMacアプリケーション開発には一般的にSwiftやObjective-Cが推奨される。

スマホアプリ

次に、スマホのネイティブアプリを開発する際に利用できる言語を、以下に分けて解説します。

  1. iOS
  2. Android

iOS

開発言語 言語の説明 iOSでの役割
Swift Appleが開発した現代的なプログラミング言語。安全性、パフォーマンスに優れている。 iOSアプリ開発のための主要な言語で、Xcodeと組み合わせて利用され、Cocoa Touchフレームワークと連携する。
Objective-C オブジェクト指向のプログラミング言語で、C言語を拡張した形。 以前はiOSアプリ開発の標準言語であり、既存の古いコードベースやライブラリでまだ広く使われている。

Android

開発言語 言語の説明 Androidでの役割
Java クロスプラットフォーム対応のオブジェクト指向言語。 Androidアプリ開発に使われる主要な言語で、広範なライブラリとツールが利用可能。
Kotlin JetBrainsによって開発された現代的なプログラミング言語。Javaとの互換性がある。 Googleにより推奨されるAndroidアプリ開発の公式言語であり、安全性とシンタックスの簡潔さが特徴。
C# オブジェクト指向言語で、.NETフレームワークで使われる。 Xamarinを使用することで、C#で書かれたコードをAndroid(およびiOS)アプリに変換できる。

iOS/Androidの両方に対応

開発フレームワーク 言語の説明 iOS/Androidでの役割
React Native JavaScriptを使用してモバイルアプリを開発するFacebookのオープンソースフレームワーク。 JavaScriptを通じてiOSとAndroidの両方に対応するネイティブアプリを開発できる。
Flutter Googleが開発したUIツールキットで、Dart言語を使用。 高性能なiOSとAndroidの両方に対応するネイティブアプリを1つのコードベースから開発することが可能。

ハイブリッドアプリで使われる言語

ハイブリッドアプリの開発には、主に以下の言語が使われます。

  1. HTML/CSS
  2. JavaScript

HTML/CSS

まず、HTMLとCSSは、ウェブページの構造や見た目を定義する言語です。ハイブリッドアプリでは、HTMLとCSSを使ってユーザーインターフェースを作る際に用いられます。

Webサイトの制作にも用いられている基本的な言語であり、様々なデバイスや画面サイズに対応できる柔軟性があります。また、技術に精通している開発者が多いため、学習コストや開発コストが低いというメリットも挙げられるでしょう。

JavaScript

次に、JavaScriptは、Webページの動きや、フロントエンドとバックエンドでの双方のやりとりを実現する言語です。ハイブリッドアプリでは、JavaScriptを使ってロジックやデータ処理を行うことが多くあります。

ただ、ブラウザで動作するため、ネイティブアプリと比べてパフォーマンスや安全性に劣るというデメリットがあります。その分、クロスプラットフォームで動作するというメリットもあります。

JavaScriptは、多くのフレームワークやライブラリが存在するため、開発者のニーズに応じて機能やデザインを拡張できることから、よく利用される言語です。

AI機能のアプリ開発には「Python」「Go言語」

AI機能とは、人工知能や機械学習などの技術を用いて、人間のような知能や判断力を持った機能のことです。AI機能のアプリ開発には、主に以下に挙げた2つの言語が使われます。

  1. Python
  2. Go言語

1つ目のPythonは、シンプルで読みやすい文法や豊富なライブラリが特徴の言語です。AI機能のアプリ開発では、数値計算や統計処理などに優れたライブラリが多数存在するため、高速かつ正確にデータを処理できます。また、機械学習フレームワークに対応しているため、最新のAI技術を容易に利用できます。

2つ目のGo言語は、Googleが開発したシンプルで高速な言語です。AIにおいては、並行処理やメモリ管理などに優れているため、大量のデータのやりとりを効率的に扱えます。また、Go言語は、コンパイルが速く、実行ファイルが小さいため、デプロイや配布も簡単です。

このように、AI機能のアプリ開発では、PythonとGo言語を使ってデータ処理や機械学習、バックエンドやAPIを作ります。それぞれの言語は、各分野で高いパフォーマンスや拡張性を持ち、アプリ開発に欠かせない言語となるでしょう。

アプリ開発にはアプリの種類・OSなどを明確にする

※アプリ種類・OS→アプリの種類・OS

アプリ開発を行う際には、アプリの種類や対象のオペレーティングシステム(OS)を明確にする必要があります。なぜなら、アプリの種類やOSによって使用する言語や開発手法が異なるからです。

例えば、アプリの種類ではネイティブ、ハイブリッドなどが挙げられます。また、主要なモバイルOSとしては、iOS(Apple社)とAndroid(Google社)が代表です。

そして、本記事で紹介したように開発言語も異なります。

デバイス/プラットフォーム 使用される言語
iOS Swift, Objective-C
Android Java, Kotlin
Windows C#, C++, Visual Basic.NET
Mac Swift, Objective-C
ハイブリッドアプリ開発 HTML/CSS, JavaScript, React Native, Flutter
Webアプリ開発 HTML/CSS, JavaScript, Python, Ruby, PHP, Java, C#, Node.js

このように、アプリ開発は種類やOSなどによって、言語や開発手法等が異なります。加えて、手法と言語の組み合わせは状況や要件によって異なる場合もあるでしょう。

プログラミング言語のスキルが足りないなら外注

少しでも、プログラミング言語のスキルが足りないと感じた際には、外注を利用しましょう。自分でコードを書くことができないとしても、専門的な知識や経験を持った開発者に依頼できます。

外注サービスでは、予算や納期、品質などを事前にすり合わせしてから契約できます。また、自分のアイデアや要望を伝えて具体化できることから、オリジナル性や個性を失うこともありません。

ただし、外注サービスを利用する場合は、信頼できる業者を選ぶことや、コミュニケーションを密に取ることが大切です。

まとめ

アプリ開発には、さまざまな言語が利用されます。WindowsやMac向けのアプリ開発では、C言語、C#、C++、Visual Basic.NET、Swift、Objective-Cなどが使われます。

モバイルアプリ開発では、iOS向けにはSwiftやObjective-C、Android向けにはJavaやKotlinが主となるでしょう。加えて、クロスプラットフォームの開発では、React NativeやFlutterが利用されます。

他にも、ハイブリッドアプリ開発には、HTML/CSSとJavaScriptが主に使用されますし、AI機能のアプリ開発には、PythonやGo言語が一般的です。

このように、開発の種類や対象のOSによって、使用する言語や開発手法が異なるため、明確にする必要があります。足りないスキルがある場合は、外注を利用することも考慮しましょう。